会社設立にかかる費用は?株式会社と合同会社のそれぞれを解説

2023.10.24

会社を設立するための費用はどのような会社形態で設立するかによって変わってきます。

この記事では、株式会社と合同会社の設立にかかる費用について詳しく説明します。

会社設立の際にかかる費用が予測出来れば、予算や何を準備すべきかなど、会社設立までのイメージがより具体的なものになるはずです。

  1. 株式会社と合同会社の違い

 株式会社と合同会社は日本の法的な組織形態で、いくつかの重要な違いがあります。

株式会社は株主を持ち、株式を発行する一方、合同会社は出資者を持ち、出資を行います。

この違いは会社設立費用にも影響を及ぼします。

  1. 会社設立費用の種類

会社設立には主に3種の費用が掛かります。

・法定費用
・資本金
・その他費用

法定費用

 法定費用とは、会社の設立にあたって、必ず支払うことが定められている費用になります。必要になってくる費用は会社や定款の形態、資本金の大小によって大きく変わります。

資本金

資本金は、会社を経営するための運転資金になります。

現在では、新会社法(平成18年施行)の施行によって、資本金は1円から会社を設立することができるようになりましたが、                         資本金は会社の信用を表す側面もあるので、資本金を極端に少なくすることはお勧めできません。

一方で、資本金が1,000万円を超えると1年目から消費税を支払わなければいけません。                                        したがって、資本金は数百万円程度が一般的です。

その他費用

その他費用には、印鑑作成費用などが含まれます。合同会社の場合は、基本的に印鑑証明は不要ですが、実印を作成するときには代表社員の印鑑証明が必要になります。

  1. 株式会社と合同会社それぞれの設立費用を比較

以下に、株式会社と合同会社の設立費用を比較します。

合同会社は株式会社の設立に比べて必要なものが少ないので設立費用は安くなる傾向にあります。

株式会社の法定費用

・定款用収入印紙代 40,000円(電子定款の場合は不要)
・定款の認証手数料 30,000円
・定款の謄本手数料 約2,000円
・登録免許税 150,000円または資本金×0.7%のいずれか高いほう
・電子定款システム費用 0円(電子定款の場合は約3,000円)
・会社の印鑑 10,000~20,000円
・印鑑証明書代 1,000~2,000円
・資本金 1円~

合計 240,000円程度

合同会社の法定費用

・定款用収入印紙代 40,000円(電子定款の場合は不要)
・定款の認証手数料 0円
・定款の謄本手数料 0円
・登録免許税 60,000円または資本金×0.7%のいずれか高いほう
・電子定款システム費用 0円(電子定款の場合は約3,000円)
・会社の印鑑 10,000~20,000円
・印鑑証明書代 0円
・資本金 1円~

合計 120,000円程度

  1. 費用を抑える方法

会社設立費用を抑えるためには以下の方法があります。

①自分で手続きを行う

登記や書類作成を自分で行うことで専門家の報酬を節約できます。

②最低資本金を最小限に設定

最低資本金を最小限に設定することで、株式会社の設立費用を抑えられます。

③複数の見積もりを比較

法務代理士や司法書士の見積もりを比較し、費用対効果を考慮して選びましょう。

  1. 会社設立後に発生する費用

会社設立後にも発生する費用があります。

税金: 法人税、所得税、消費税など。
経理および監査の費用: 会計士や監査法人への支払い。
社会保険料: 従業員の社会保険料の支払い。
事務所費用: オフィス賃貸、光熱費、通信費など。
  1. 会社設立後のみに発生する費用

一部の費用は会社設立後にのみ発生します。

年次報告書の提出費用: 会社の財務情報を公に報告するための費用。
法定監査費用: 一部の会社は法定監査を受ける必要があり、それに伴う費用。
特許や商標登録費用: 知的財産の保護にかかる費用。
  1. 会社設立時に気になるポイント

会社設立時に注意すべきポイントは次の通りです。

ビジネスプラン

費用の予算立てとビジネスプランの策定が重要です。

法務サポート

法的なサポートを受けることで問題を未然に防ぎ、スムーズな設立を実現できます。

最適な組織形態の選択

株式会社と合同会社の選択は慎重に行い、ビジネスの性格に合った形態を選びましょう。

  1. 会社設立は税理士に依頼したほうが良い?

税理士に依頼するかどうかは個々の状況に依存します。

税理士のサポートは複雑な税金や経理の面で非常に役立ちますが、費用がかかることも考慮しなければなりません。

小規模な会社や個人事業主の場合、自分で手続きを行うことも可能ですが、                                               大規模な企業や複雑なビジネスモデルを持つ場合は、専門家のアドバイスが必要かもしれません。

 

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  1. まとめ

会社設立にかかる費用は、主に会社や定款の形態、資本金の大小などによって大きく変わります。

株式会社と合同会社の費用の違いに留意し、具体的な事業計画を立てて事業を進めていくことが成功への第一歩となります。

  1. よくある質問に対する回答

Q1: 会社設立費用は一括で支払わなければならないのか?

A1: 会社設立費用は一括で支払う必要はありません。一部の費用は手続きの進行に応じて支払うことができます。ただし、法定の最低資本金は設立前に用意しておく必要があります。

Q2: 会社設立にかかる時間はどれくらいかかる?

A2: 会社設立にかかる時間は手続きの進行や地域によって異なりますが、通常数週間から数か月かかります。株式会社の場合、最低資本金の調達に時間がかかることもあります。

 Q3: 最低資本金を準備する方法は?

A3: 最低資本金を準備する方法は、自己資金や出資者からの出資、銀行からの融資などが考えられます。適切な方法を選択し、法的要件を満たすようにしましょう。

 

この記事を参考にして、会社設立にかかる費用について正確な情報を得て、成功するための計画を立てましょう。

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