【税理士が解説】審査に通る創業計画書の書き方のポイント

2024.01.31

創業計画書とは

 

創業計画書は、新しい事業を始める際に作成される文書であり、ビジネスの概要や将来の展望、資金調達の必要性などを説明します。主な目的は、投資家や金融機関に対してビジネスの魅力や成長性を伝え、資金調達を促進することです。

 

創業計画書はどこで手に入る

 

創業計画書のテンプレートは、オンラインで多くの場所で入手可能です。一般的には、経済産業省のウェブサイトや起業支援団体、ビジネスプラン作成サービス、またはビジネス書籍などが提供しています。これらのテンプレートを活用することで、基本的な構成や記入すべき項目などの指針を得ることができます。

 

創業計画書の記入例とコツ

 

創業の動機

 

コツ:情熱や課題意識を強調する。ビジネスを始める理由を強く伝えることが重要。地域や社会への貢献意識を示す。

 

記入例:”私自身が子供の教育に関心を持っており、地域の学校での教育格差を解消したいという強い願いから、低所得世帯の子供たちを対象に無料の学習支援センターを設立することに決めました。”

 

経営者の略歴等

 

コツ:経験や専門知識を明確に示す。個人事業主の強みやビジネスに対する姿勢を強調する。過去の実績や成功体験をアピールする。

 

記入例:”私は教育分野での10年以上の経験を持ち、地域の教育課題に対する解決策を模索してきました。その経験を活かし、地域の子供たちに教育機会を提供することが使命だと考えています。”

 

取扱商品・サービス

 

コツ:サービスの特徴や提供する価値を明確に示す。顧客にとってのメリットや特長を強調し、競合他社との差別化ポイントを示す。

 

記入例:”当センターでは、無料で提供される学習支援プログラムを通じて、算数、国語、理科、社会などの教科をカバーし、個別のニーズに合わせた学習支援を提供します。また、無料の学習教材やボランティア講師によるサポートも提供します。”

 

取引先・取引関係等

 

コツ:既存のパートナーシップや提携先を具体的に列挙し、信頼関係を築いていることを示す。協力関係や連携によるメリットを強調する。

 

記入例:”地元の学校や地域社会の教育関係者と綿密な協力関係を築き、地域の教育課題に対処するためのパートナーシップを構築しています。”

 

従業員

 

コツ:従業員やボランティアなどの関係者の役割や貢献度を明確に示す。彼らの資質や熱意を強調し、ビジネスにおける重要性を示す。

 

記入例:”ボランティア講師や教育に熱意を持つ地域の専門家を含む、約20名のボランティアメンバーが、教育支援プログラムの実施をサポートします。”

 

お借入れの状況

 

コツ:財務の健全性を示す。現在の資金状況や資金調達の計画を具体的に示し、返済計画やリスクマネジメント策を示す。

 

記入例:”現在、自己資金30万円を投入し、残りの資金(100万円)を銀行ローンで調達する予定です。”

 

必要な資金と調達方法

 

コツ:資金の必要性を根拠付ける。必要資金の明確な説明と自己資金投入とのバランスを示す。資金調達計画とその方法を明確にする。

 

記入例:”センターの設立および運営資金として合計130万円が必要で、そのうち自己資金30万円を投入し、100万円を銀行ローンで調達します。”

 

事業の見通し

 

コツ:具体的な成果目標を設定する。数値データや市場調査結果に基づいた具体的な成長計画や展望を示す。将来のビジョンを強調する。

 

記入例:”開設後1年で生徒数を50%増やし、3年後には地域全体の教育に貢献するため、新たな教育プログラムや提携先の拡大を予定しています。”

 

融資の申込みに必要な書類は?

 

融資申請に必要な書類は、以下のようなものが一般的です。

 

・法人登記簿謄本や個人事業主の場合は身分証明書、納税証明書などの本人確認書類
・財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書)や過去数年分の確定申告書などの財務関連書類
・担保の評価額や内容を示す資料(不動産評価書、株式の評価額など)
・資金使途計画や返済計画の説明など、事業計画に関する書類(創業計画書など)

面談で必要となる書類は?

 

面談時には、申請者のビジネスに関する詳細や具体的な説明が求められる場合がありま

す。面談での具体的な書類は、融資機関によって異なりますが、例えば以下のようなもの

が含まれます。

 

・事業計画書や創業計画書の詳細な説明(市場分析、競合状況、成長戦略など)
・事業運営におけるリスクと対策に関する報告書
・返済計画や利用資金の具体的な使途に関する説明

 

創業計画書は融資判断のプラスになるよう、説得力を持って書こう

 

創業計画書は、事業計画や将来展望を具体的に示すものです。融資機関は、事業計画の信憑性や返済能力を判断するために創業計画書を重要視します。ビジネスの説明や数値データの裏付け、市場分析や競合状況の説明などを具体的かつ説得力を持って提示することが大切です。

 

よくある質問

 

Q: 融資審査で重視されるポイントは何ですか?

A: 返済能力、事業計画の具体性、担保の有無などが重視されます。また、ビジネスのリスクとそれに対する対策を示すことも重要です。

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